高血圧、糖尿病、脂質異常症など、いわゆる「生活習慣病」といわれる疾患の予防や治療を目的とした専門外来です。患者様の食生活やライフスタイルを改善し、必要に応じた適切な投薬を行うことで、病気の発症や重症化を防ぎ、疾患の治癒を目指します。
生活習慣病は、会社の健康診断などで血圧やコレステロール、血糖の数値の異常が見つかるケースがほとんどです。 この時点で適切なケアを行うことで、重大な疾患を予防しやすくなります(一時予防)。 当院では、健康診断や生活習慣の改善アドバイスまで、予防医療に力を入れています。
生活習慣病の予防や治療には、食事や運動、睡眠など日々の生活を改善することが重要なポイントとなります。例えば運動であれば、日頃の生活に10分ほど運動する時間を加えたり、エレベーターでなく階段を使うなど、具体的で無理がなく、実践しやすいアドバイスを行っています。
当院の生活習慣病外来では、患者様の食生活やライフスタイルの改善をベースとした予防・治療を行っています。患者様ご自身が正しい生活習慣を身に付けることが、長い目で見ても大きな効果をもたらします。 投薬治療はこれらを助けるために行うもので、必要以上の過度な処方はできるだけ行いません。
心臓が血液を送り出す時に血管に与える圧力を「血圧」といい、上の血圧(収縮期血圧)が140㎜Hg以上、下の血圧(拡張血圧)が90㎜Hg以上の場合が「高血圧」といわれます。高血圧症は自覚症状が乏しく、放置しておくと心臓病や脳血管障害の原因となるので、早期発見・早期治療が必要です。
高血圧症の遺伝的要素がある、塩分の多い食事やストレス、運動不足などの環境要因が、原因の多くを占めるといわれています。
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンという成分が不足し、慢性的に血糖値が高くなる代謝疾患です。自覚症状としては、喉の渇き、多尿、体重減少、疲労感などが挙げられます。放置しておくと、網膜症や腎臓病、神経障害などを引き起こすので注意が必要です。
遺伝的な要素に加え、過食、高脂肪食、肥満、運動不足、ストレス、喫煙などの環境要因が主な原因です。
血中のコレステロールや中性脂肪が増加する状態を「脂質異常症」といいます。自覚症状はあまりなく、放置しておくと動脈硬化を引き起こすリスクがあります。
高カロリーや高脂肪の食事、運動不足などの生活習慣が一番大きな原因です。なかには「家族性高コレステロール血症」という遺伝性のものもあります。
体の中でつくられた尿酸の約80%は腎臓から尿の中に溶けた状態で排出されますが、この排出量が少なかったり、尿酸が多量につくられることで体内での濃度が高まる状態を「高尿酸血症」といいます。ある程度長期化すると、体内の尿酸が結晶化して、関節や腎臓にたまり、関節が痛む「痛風」や腎機能障害や「尿路結石」などを引き起こしやすくなります。
過食や高カロリー食、肥満をはじめ、アルコールや果実類の過剰摂取、ストレス、過度の運動なども原因といわれています。
生活習慣病は、日頃の食生活やライフスタイルの蓄積で起こることが多い疾患です。そのため一度発症すると治療期間も長くなります。 例えば30代で生活習慣病だと診断されれば、その後の長い人生を病気と付き合っていくことになるのです。 これを避けるためにも、日頃からの健康管理をしっかり行い、兆候がある場合は早期治療を行うことが大切です。